退職する会社からもらうべき書類と注意点
 理由はどうであれ、退職する場合に勤めていた会社からもらうべき書類が沢山あります。今回は、退職時にもらうべき書類と、その書類がなかなか発行してもらえない場合についての対応方法を紹介していきたいと思います。ここに書かれていることが全てではありませんが、少しでもあなたの参考になれば幸いです。

退職する会社からもらうべき書類

 退職時に誓約書を書かされるケースもありますが、内容をよく読んで必ず控えは取るようにして下さい。退職金がそもそもない会社では提出する必要は無いかと思いますが、なるべく円満に退職した方が後々のことを考えると得策かもしれません。

いくつか書類をもらう必要があります。

①離職票、②源泉徴収票、③退職証明書、④年金手帳、⑤「雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(被保険者通知用)」及び「雇用保険被保険者証」

 年金手帳は入社時に確認だけして、すぐに返してくれる会社もありますので、あなたが現在手元にあるかどうかを確認しておいて下さい。⑤も企業によってはすぐに渡してくれるところもあります。通常は年金手帳と一緒に保管されるかと思います。

退職時に会社からもらう書類一覧

嫌がらせにあった場合の対応

 会社のキーマンだった人ほど、退職時に揉めるケースが増えてきます。それは、やはり辞められると困るからです。会社側からすれば裏切られたと思うのでしょうね。でも、退職することを決めた限りは何と言われようが考えを曲げないことです。

 仮に、会社側からの懐柔策によって退職をとどまった場合、どうなると思いますか?当初は円満解決で、何事もなかったかのように、そしてあなたの待遇も改善されて今までよりは働きやすい環境となると思います。しかし、数年先には、「あのとき、あいつは退職しようとした。またいつ裏切るとも限らない」というような事態になり、重要な案件、ポジションから外される可能性が高くなります。その時になってからでは遅いので、いったん辞めると公言したからには、迷わない強い心をもってください。

 もし、嫌がらせを受けるようなことがあったらきちんと記録に残すようにして下さい。

また、退職後に嫌がらせをされるケースも多く、その最も多いのが退職者に対して交付しなければならない書類を発行しないというものです。

 「離職票」、「源泉徴収票」及び「雇用保険被保険者証」の法的な根拠は次の通りです。もし、なかなか書類が届かないようであれば、法的な根拠を記して会社の人事・総務等の担当者へメールで確認して下さい。電話でも構いませんが、その場合は通話記録を録音するようにしておくことをお勧めします。

源泉徴収票

 所得税法第226条第1に年の途中に退職した者に対しては、退職日以後1か月以内に交付することが義務付けられております。

期限までに交付しない場合は、所得税法第242に罰則規定が設けられています。

 もし、退職日以後1か月以内に 届かない場合は、国税当局(実際はその会社の管轄税務署)に源泉徴収票不交付の届出書を提出すると、会社に対して行政指導が入ることになります。

離職票

 もし、あなたからの要望に応じず離職票を交付しない場合は、雇用保険法第763雇用保険法施行規則第16及び労働基準法第22違反に該当します。

会社には、その旨を伝えてすみやかに交付するよう依頼するとよいでしょう。

「雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(被保険者通知用)」と「雇用保険被保険者証」

 こちらについても厚生労働省から通達が出ているので、確実に交付して下さいと依頼してみて下さい。

トラブルとなった場合の対応(銀行口座、労基署、ユニオン)

 退職時に意識しておいてもらいたいことについて3点ほど述べます。本気で嫌がらせをしてくる企業はゼロではありませんが、一定数あります。殆どが口だけの脅しですが、実際に行動に移すブラックなところもあるので、以下の3点については頭の片隅にでもインプットしておいてください。

銀行口座

 まず、気をつけてほしいのは給与振込み口座です。会社側が嫌がらせをするケースとして、あなたが辞めたことによって会社に損害が発生した。ついては損害賠償を請求するという訴訟をしてくる、若しくは訴訟をほのめかす発言をしてくる場合があります。

 実際、裁判になればそのような訴えは、殆ど退けられますので、そんなヤクザまがいの脅しに狼狽える必要はありませんが、会社側も勝敗関係なく嫌がらせをしてくるケースがあるので注意して下さい。

 つまり、損害賠償請求に伴う銀行口座の仮差押をしてくる場合があります。会社はあなたの給与振込口座を知っていますので、供託金さえ積めば簡単に裁判所から仮差押の命令をとってくることが出来ます。

 それを解除させるのには、あなたも弁護士に依頼してとなると時間がかかります。その間、あなたの銀行口座は凍結されて引き出すことが出来なくなります。

 考えたら恐ろしいことですよね。私が勤めていた会社の社長は、その手口をフル活用していました。明らかな嫌がらせですね。

 万が一ということもありますので、お金はいくつかの銀行に分散しておくことをお勧めします。

労働基準監督署

 次に、会社の管轄労基署に相談にいくことをお勧めします。その時に、嫌がらせを受けた証拠やメモをもっていくようにして下さい。話だけでも聞いてはくれますが、労基署側も「それはあなたが悪いでしょ」と思うような人の相談を非常に多く受けています。実際に労基署に行かないまでも、会社に対して「そこまで言うのなら労基署に相談に行きます」というようなことを伝えてみるのもいいかもしれません。

 労基署は、相談があった場合、一応会社に連絡して事実確認をします。しかし労基署の立場は中立です。調停や労働審判、裁判となってはじめて労働者側(つまり弱者)に有利になってくるわけで、そこまでの時間と労力をかける必要があるのかを再度考えてみた方がよいかと思います。

ユニオン(合同労組)

 最後に、これはあまりお勧めしませんがユニオンにお願いするという方法もあります。ユニオンが話に乗ってくれるのであれば、会社から何らかの金銭的対価を獲得することは可能です。しかし、殆どが組合費や団体交渉費という名目でユニオンにもっていかれるということだけは覚えておいて下さい。まぁ、徹底的に会社を懲らしめたいとか、反省してもらいたいという思いからユニオンに依頼するという考え方はあるかもしれませんが、退職してもうかかわることの無いところにあまり時間を割くのもどうかと考えてしまいますけどね。

まとめ

 あなたが優秀であればあるほど退職するのが難しくなります。会社としては都合良くあなたを使っていただけなのかもしれませんが、本当に辞められると困るので急に説得工作をしてきます。それで引き留められないとなると、嫌がらせをしてくる可能性があることを覚悟しておいて下さい。

 退職時にもらうべき書類を今一度確認して、きちんといつ貰えるのかを聞いて、記録として残すようにして下さい。

 もし、送ってこないようであれば法的な根拠や労基署などの利用も検討して下さい。ユニオンを利用するという方法もありますが、過去の人達とかかわる時間があるのなら、より自分の未来に対して時間を使うようにした方がよいかなと個人的には考えます。

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